書評|女社会は怖く狂っていく「ナイルパーチの女子会」

 
 

 

 

 
 
 
女関係ドロドロで読むのが辛かった柚木「ナイルパーチの女子会」を読破したので感想を述べます。2016年には直木三十五賞を獲得した作品です。

登場人物は?

主な登場人物は美人キャリアウーマンである志村 栄利子とブロガーのおひょうこと丸尾翔子の二人で複雑に絡まりあっていきます。
 
栄利子は男性から見ると完璧な女性像として、翔子は周りから見るとダメ主婦であって真逆な存在です。しかし、お互いの共通点は30歳でありながら友達がいません。
 

内容は?

この小説の題材は女性関係であります。

インターネットやメール、ブログなどを通してコミュニケーションをとる場面があり、私たちに身近な内容で物語に入りやすい作品です。

栄利子と翔子はタイトルにもある通りナイルパーチのように影響しあってもつれあっていきます。

 

ナイルパーチとは?

Wikipediaを参照すると

ナイルパーチ (Lates niloticus) は、スズキ目アカメ科に属する魚類。アフリカ大陸熱帯域の川、塩湖、汽水域に生息する。全長193cm、体重200kgの記録がある大型の淡水魚として、現地では商業上重要な食用魚であり、多くがヨーロッパや日本に輸出される。観賞魚としても人気が高い。

利用方法としては

ナイルパーチは大型魚で、肉質も癖がない白身であることから、食用として需要が高く全世界に輸出される。特にヨーロッパと日本に多く輸出されており、日本ではレストランや給食などフライ用の白身魚として「白スズキ」などの名で供される。また、スズキの代用魚として回転寿司の寿司ネタにされたり、小売店で販売されることもある。なお、2003年のJAS法改訂以降は、「スズキ」「白スズキ」などの名で販売することは禁じられたが、外食や加工したものは除かれている。

巨大で凶暴な魚でアフリカなどでは養殖のために湖に放したら生態系を壊して言ったとこの小説でも書いてありました。

また、栄利子曰く

「湖に放たれなければ、ナイルパーチも一生、自分が凶暴だなんて気づかなかったのにね」

このセリフが私は重要だと思いました。
果たして翔子と栄利子どちらがナイルパーチなのでしょうか?
 
 

感想

読んだのは1回なので浅いですが、明らかなネタバレを避けつつ感想を書きます。

とにかくドロドロの関係

栄利子や翔子の過去、そして現在もドロドロの関係でした。

(ドロドロ以外の表現方法を知らない、わたくし。。)

「君の膵臓をたべたい」でもセリフは忘れましたが、

女友達はほかの人と関わっているのを見ると嫉妬する

ようなセリフがありました。

このセリフに近い事が「ナイルパーチの女子会」でもあります。

 

男性が読んでも女性関係がよく理解できる

女関係がめんどくさいと一言で突き放してしまう男性でも、

  • 何故めんどくさいのか?
  • 背景には何があるのか?
  • 目的は何か?
こういったことが分かると思います。
読んでいて苦しいですがね(笑)
 

主婦ブログが好きな人にもオススメ

主婦ブログをAmebaブログで見ていますが、そこにもよくいる「こんな主婦でもいいんだ」を売りにしているブロガーがいます。

毎日のように張り付いてブログを読んでいる方もいるのではないでしょうか?

そういった方もなりかねない姿を示しているので物語に入り込みやすいと思います。

 

まとめ

少しずつ読んでいたので、読み終わるのに結構な時間をかけてしまいました。

続きが気になって読み続けてしまうという人もいれば、私のように続きを知りたくないって人もいる作品だと思います。

現代社会の問題点も明らかにしているような作品でもあると思いますので、是非チェックしてみてください。